いつの話だよという程には風化している話題ですが、去る木曜にOpera 9.5がベータとして公開されました。Kestrelのページは一足早く日本のサイトも装いを新たにしたようです。
さて、現在のOpera 9.5がどのような状態かと言えば、私は普通に常用してしまっています。さすがにメールは(以前痛い目に遭っていた方を思い返し)未だに9.2系を使い続けていますが、ブラウジングは完全に9.5へ移行していると言えそうです。事実、推測変換などの候補ダイアログがアドレス欄のプルダウンの裏側に隠れてしまうという些細なバグを除けば問題がないという印象。他にもバグはありますけれども。(補註: もちろん常用を推奨しているわけではないし、そのつもりはありません。)
さて、公式の更新履歴を眺め、今までのスナップショットでの変更点として見た覚えのない項目をざっくり訳して挙げておきます。
ElementLayout.getClientRects
とElementLayout.getBoundingClientRect
メソッドに対応
html
要素のscrollWidth
とscrollHeight
が文書の表示域の代わりにhtml
要素の大きさを返すようになったhover
中に、その要素のinnerText
が変更されると、onmouseout
イベントが発生しなかった問題を修正getComputedStyle
とcurrentStyle
が正しい値を返すようになったinnerHTML
の値をエンコードするようになったobject
要素に限らずembed
要素によって埋め込まれたSVG画像も描画するようになったcanvas
のdrawImage
やcreatePattern
で操作するため、SVGをソースとして扱えるようになったちなみに公式な更新履歴は以下より参照できます。このエントリーを公開する時点では残念ながら英語ですが、いずれ邦訳されることでしょう。
ちなみに上記の3文書から拾えない更新箇所はFreeBSD 4のサポート打ち切りだけかと思われます。
もっと詳細な変更点が知りたい、網羅したい、という奇特な方はちまちま訳してきたスナップショットの変更点を参照すると良いでしょう。公式の更新履歴へは、細かなものを省いた、主立ったものが記載されるようです。内容量は、主観ですが、概ね半分から7割程度という印象があります。
もちろんスナップショットの変更点はベータ版そのものに対して記載されたものではありませんから、そのまま適用すべきではありません。が、同等の修正がベータ版でも行われていることが期待されます。
閑話休題、ふと更新履歴のURLを見てみます。Opera 9.2ベータの際は920bというディレクトリ名だったのに対し、今回のOpera 9.5ベータは950b1と番号が振られています。このような命名規則は、直近ではOpera 9.0のベータ版で利用されたもの。想定の範囲内ではあるものの、次にくるのもまたベータ版なのかもしれません。