フランスのお薬と点字

あけましておめでとうございます。 本年も気ままな進行、気の向いたときの更新という方針でここの日記は変わらず続けてゆこうかと思っております。 よろしくお願いいたします。

昨年の下半期はひたすらに旅行しまくる日々を送っておりまして、強制的に異文化に触れるということを実践してみていました。 最後に訪ねたのが欧州。 パリを散歩し、ユーロスターでロンドンへ移動して更に散歩するというプランでした。 が、往路の飛行機が寒かったらしく初っぱなから風邪気味に。 現地で風邪薬を買いました。

いわゆるアセトアミノフェン。海外ではParacetamolと言うらしいです。 このフランスで買った薬、箱は大きいし、日本では絶滅危惧種ともいえるカプセル剤で飲みにくい。 でも、そんなことが些細に思える優れたところがありました。 それは、点字の記載。 パッケージに、しっかりとした点字の文章らしき物が打刻されているのです。 せっかくなので、実際に書いてあった内容(点字)を読んでみました。

Humexlib
paracétamol
chlorphénamine
500 mg/4 mg
gélule

「おくすり」とか「風邪薬」とかいった、意味があるようでない言葉ではなく、 きちんとした内容が書いてあります 。 ちなみにHumaxlibというのは商品名です。 続いて成分表記が3行に分かち書きされています。 パッケージの最上部に見出し(と副題)として書かれている内容は、この4行と完全に一致します。

それでは最後の1単語、géluleとは何なのか。箱 箱の表面を改めて見てみると、片隅に16 géluleとの記載を見つけることができます。こ この薬は16錠入りです。 先の成分が一錠に含まれていることを示しているのでしょう、きっと。 (フランス語は読めませんので違うかもしれませんが。)

ちなみに箱の表面には点字化されていない文字も一応は存在します。 その情報とは、次の3つ。 でも、結論から述べてしまえば、これらが省略されていても常備薬を探すには困りません。

これらの情報は、あれば嬉しいけれど、無くても買ったあとに困ることはない。 常備薬であれば、一行目の名前を見て判断できる でしょう。 普段使わない薬であれば、その下に書かれた 成分表記を読んで目的と用量を思い出すこともできる でしょう。

この薬に記載された点字は、 買った後に探して使うという目的を達することができるだろう と思います。 成分名を覚えるなんて困難だとか、色々思うところはあるけれど、日本のように何も書いてない箱と比べると遙かに進んでいるのは確かです。 こういう意味のある点字が日本にも増えていってほしいところです。

最後に。 Wikipediaを見れば点字が読めると気づかせてくれたm61kさん、ありがとう。