おうちの選び方

昨年末に少しだけ引っ越しのことを書いた。無駄に広かった家にも徐々にものが増えてきた。自重しないと、びっくりするくらいものを買う羽目になるだろう。模様替えをするために家の中のものを全部ひっくり返しても、たぶん寝場所は困らないと思う。ものがないだけなのかもしれないが。

新居を探すとき、何を基準にして良いのか、僕には分からなかった。そんなわけで、一つ僕の結論じみたおうちの選び方を書いておこうと思う。ものの情報を見れば、そりゃぁたいそうな家が勧められる。プロパンより都市ガスが良いだの、畳は修繕の時面倒だから避けろだの、日照と騒音に気をつけろだの、近くに店がある方が便利で良いだの、近くに店があるとうるさいから避けろだの、もう、そりゃそうだろとしか言いようのない理想郷を提示してくる。そんなん、しったこっちゃぁないわけで。

提示した条件

さっぱり見当も付かなかったので、僕は次の4つの条件を提示することにした。

ちなみにこれだけの条件を提示すると、不勉強を疑われるらしく、結構いろいろ確認されます。たとえば駅から遠くても良いかとか、プロパンガスでも良いかとか、ぽんぽんがまの古くさい風呂でも良いかとか、和式便所でも良いか、とか。もちろん全部承諾。ネタがあったら飛びつく気だったし、実際飛びついたし。ネタで借りる家を選べるのって、せいぜいあと数年でしょうしね。

こういう割り切った条件を提示した方が、おもしろい物件を見せてくれそうだ、なんて思っていた部分もあったり、なかったり。実際、見れました。元々シャワールームだったとおぼしき空間に浴槽を作った妙な部屋とか、設計ミスにしか思えないロフト部屋とか、南向きのはめ込み窓搭載の天然サウナ部屋とか。世の中の家主は、結構鬼だと思う。

僕の出した条件は至極シンプルな理由に基づいている。通勤に使う自転車を家の中に置きたかったので、2階は面倒だった。広くないと自転車を置く空間がなかった。2部屋あれば良いとした理由もはっきりしている。常時起動するマシンの横で寝たくない。それだけ。

ちなみに安いという条件をつける場合、風呂トイレ位は欲しいと明示しないと、共同炊事場と公衆浴場の物件が出てきて面倒、というのは何というか勉強になった。

選択した部屋の光と闇

で、家を借り、半年強が経過。さすがに何となく分かってきましたよ。頭をよぎった順に列挙。

備え付けの器具類重要
ガスレンジが意外に高い伏兵。中古で7000円くらいの2口コンロを見つけられたから良かったものの、新品だと約2万。意外に大きい。
照明が無い家を借りた場合、夜搬入しようとすると死ぬので注意。というか、僕は死んだ。
ものが無い家を借りる場合、わざと引っ越し屋に全て運ばせず、大切なものを車に乗せて自分で運ぶ作戦もある。そうすると、途中で店に立ち寄ってものを揃えながら新居へ移動できる。
追い炊きは欲しい
沸いたことを忘れるので、追い炊きは欲しい。
ちなみにうちは、ボロ屋のくせに半自動風呂になっている。何が半なのかといえば、「自動」のくせに水量を把握していないのである。自動湯溢れ風呂。実に豪勢だ。
台所の水はけ重要
シンクの深さと傾き重要。水はけ悪くて泣きたい。
古い設計の家は電源の取り回しに涙する
借りた家の設計は大変古い。電話は玄関先に置く時代とか、そういうサザエさん時代のレベル。そんな家なので電源周りがひどい。延長ケーブルが大活躍しているが、見栄えをきれいにするのは正直無理な気がしている。
広すぎる窓は要らない
明かりが入るという意味ではよいのだが、いかんせん温度変化に従順すぎる。冬は寒いし夏は暑い。
そして幅が1.5間の窓となると、既成カーテンの選択肢が一気に狭まる。探すのにも苦労する有様。いや、高いだけなんだけど。
風呂場は狭い方が良い
風呂場が暖まらない。これは困る。
風通しは重要
3方向、全部屋に窓装備は過ごしやすい。
サッシくらいはきちんとしてた方が良い
とはいえ、小さな要らない来訪者が入ってくる。サッシくらいはきちんと建て付けてある方がいい。今度機を見て直したい。
駅から多少遠くてもバスとタクシーがあれば問題ない
自転車通勤を前提とするならば、という話だけれど、駅から遠くても全く困っていない。雨が降ったらバスに乗ればいい。タクシーを呼べばいい。遠くの物件はそれ相応に安い。
医者が近いと助かる
死にかけたとき輝いて見えました。
近くのコンビニより経路上のスーパー
コンビニは案外使わない。病気にかかったときに使ったけれど、備蓄があればたぶん行かなかった。外に出たくないし。
むしろ経路上にスーパーがあった方がいろいろそろって良い。
ゴミ収集のルーズさ
お金がある自治体だとこういうところが楽らしいです。

結論

妙なチョイスをすると誰にも役立たない基準だけが知識として残る。そんな一例。

部屋の話を書いたので、次はものの話。これは、いつになることやら。

この文書の諸情報

この文書の永続的URI
http://kuruman.org/diary/2010/06/09/why-choose-my-house
公開日時
2010年6月9日 午前0時57分05秒
最終更新日時
2010年6月9日 午前1時03分35秒
ヘルプ
フィードバックについて
RSS Feedによる更新情報
http://kuruman.org/note/index.xml
This document is licensed under a CC : by-nc. 2010, Kuruma; FOAF description.