一気に戻るためのアプローチ

昨年公開し忘れていた話を見つけたので公開しておきます。

ほぼ全てのアプリケーションにはBackもしくはUndoにあたる操作が用意されています。これは使い手がアプリケーションを完全に理解できるとは限らないことを思えば、必要不可欠な物と言えるでしょう。場合によってはその戻る動作を、一気に行うための方法が用意されています。複数回のアクションを戻す場面がある程度想定されるのであれば、これが重宝されることになります。一回だけ戻すアクションを何度も繰り返すのは面倒ですし、行き過ぎてしまう場合もありますから。

一気に戻るために用意される代表的なインタフェースは次の2つであると思われます。

僕の手元にはグループ単位で一気に戻る事のできるアプリケーションがOpera以外見あたらなかったのですが、探せばきっとあることでしょう。例えば画像編集ソフトで、同一の操作単位で戻すことができたら便利だと思われます。あまりグラフィックソフトに長けていない僕が考えた具体的な活用例を示します。

  1. 画像編集ソフトである範囲を選択する
  2. 位置を微調整するべく、それをキーボードで1pxずつずらす
  3. この操作を無かったことにする

これは僕があまりに画像編集ソフトに疎いからかもしれませんが、同じ操作が繰り返されることは、多々あります。多段Undoを持つアプリケーションを作成する際に、このようなアプローチが役立つか否かを一考して欲しい……などと偉そうな事を思うときがしばしばあるのです。同様の操作をまとめることの必要性と利便性は、場合によって存在します。

蛇足ですが、これに気づかせてくれたのはOperaの巻き戻し機能です。多くのWebブラウザが真似ている戻るボタンの隣に付いているプルダウンメニューによるアプローチは、確かに複数回戻ることを容易にするために存在しています。しかし、多くの人は戻るボタンの付加機能として認識しており、特にいわゆる初心者については戻るボタンを複数回押す例の方が多く見受けられる印象があります。プルダウンメニューなんぞ開かなくても、何回も押せばいい、となるわけです。しかし複数回戻るという行為には非常口のような役割もあります。1回戻るだけではセッションなどの都合で表示されないけれど、複数回戻れば案外うまくいってしまう例、というものがあるのです(補註: これは本題ではありませんので具体例を特に明記しないこととします)。そのような場合、つまり一度戻るボタンを押して無理だと諦めてしまうような場合でも、もう一つのアプローチである巻き戻し機能によって脱出に成功する例があるのです。この操作を見かけたとき、結構な感動を得ました。戻ると巻き戻しを明確に分けていたからこそその様な操作を発見できたのでしょう。誰も巻き戻し機能の説明なんて、していないのですから。今回の発見でOperaの巻き戻し機能の存在意義をようやく理解することとなったのですが、早送りと巻き戻しが対に見えてしまうというのはあまりに大きすぎる問題であるように思えます。ちなみに以前巻き戻しボタンのアクションを変えて喜んだこともありましたが、これは真逆の行為だったといえます。少なくとも意図された利用方法ではないでしょう。

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公開日時
2008年1月20日 午後6時36分25秒
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