ダウンロードページと更新通知

ダウンロードページは素直にダウンロードさせましょう、というお話。ダウンロードボタンを押して、別のページへ移動してから自動ダウンロード……といった妙なことをしていると不具合に見舞われるかもしれません。

実際の例としてとあるWebブラウザを挙げておきましょう。新しいバージョンが出と通知はしてくれる物の実際に更新動作はしてくれないと苦言を呈されているあれ。その動作自体は決して珍しくはないし、問題でもない。しかし、ダウンロードページの設計が酷く、そのソフト自体がWebブラウザであるため問題が発生している。今はWebブラウザくらいしかこういった問題に遭遇しないかもしれないが、将来的にそうとも限らない時代が来るようにも思えるため、問題点の存在くらいは知っておいても損はないと思う。

さて、実際の作業フローを事細かに追ってみよう。

  1. 新しいバージョンの存在する旨がダイアログで通知される
  2. 誘導のままにダウンロードページを新しいタブで開く
  3. ページ上にあるダウンロードボタンをクリックする
  4. ダウンロードの謝辞を述べるページへ遷移し、自動的にダウンロードが始まる
  5. 慎重な人はまだしも、多くの人はここでダウンロード後に実行することを選択する
  6. ダウンロードが完了する
  7. インストーラが起動する
  8. インストーラの指示に従いインストールを進める
  9. ソフトの終了を促される
  10. 閉じるボタンを押すなどしてソフトを終了する
  11. インストーラへ戻り、インストールを再開する
  12. インストールが完了する

さて、今までのフローに何か違和感はありましたか。僕も含め、このソフトの出す通知を見た人の多くはこのような操作をするものと考えられます。そういうことにして下さい。

さあ、起動してみましょう。

  1. ソフトを起動する
  2. 元々開いていたタブの復元処理が始まる(補註: このWebブラウザは初期設定で起動時には終了時の状態を復元するように設定されている)
  3. ダウンロードの謝辞を述べるページも復元され、再度インストーラのダウンロードが開始される
  4. 再度インストーラのダウンロード後の処理に関するダイアログが表示される

え、まだアップデート終わってないの?何が始まったの?……そんな声が聞こえてきそうです。

間違ってもこんな設計をしてはいけない。

この文書の諸情報

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http://kuruman.org/diary/2008/08/28/download-page-and-update-notify
公開日時
2008年8月28日 午前2時17分41秒
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