世の中でタブブラウザが一定の地位を確立しつつある。ハードな使い方をする人ほど同時に開くタブが増えてゆく。そうなってくるとタブをグループ化して扱う、という事に大きな魅力を感じるようになってくる。(IE7のタブ表示領域の幅が狭いのはそのユーザ層にあわせているのかな、と個人的には睨んでいますが真偽のほどは定かでありません。)
それに対する解は3つ考えられているように思う。多少議論が行われている時期でもあるので各々について個人的な見解を書き留めておく。
Sleipnirなどが提示している解決策がこれだ。右側のタブ全てを閉じる、左側のタブ全てを閉じる、等といったアクションによる解決策がこれに分類される。Sleipnirユーザが他ブラウザに乗り換えられない理由として挙げる理由で最も多いのはこれだと思う。そのくらい印象には残っている操作だ。しかし私には残念ながらSleipnirユーザになった経験がない。そのためか、正直なところ全くもって利用する場面が想像できなかった。が、これを読んで何となくわかった気がする。
私は日ごろその時点における重要なページのタブを左側に寄せています(と言うか自然に左側に寄ります)。そしてそれらのページのリンクから辿ったページや、検索バーから新たに開く検索結果のページ等、一時的に必要なページが右側に溜まります。そこで十分な情報が得られた場合、それらの一時的に必要なページをまとめて削除するのです。
表示位置は極めて確認しやすい。従ってマウスでタブを並び替えるという行為を自然と行う場合、この方法は馴染むのかもしれない。とりあえず片側に寄せるという行為を日常的に行っているのであれば、位置情報を元に操作したいという欲求が生まれるのは自然だ。
しかしながらタブの表示位置は本質ではない。たまたまタブという表現形態を持ったが為に生まれた副次的なものだ。もちろんその表現を生かしたアクションを作成することは否定されるべきではない。しかしウェブブラウザに関してはタブの位置に依存するのはスマートでないように思う。あるのは複数のウェブページを同時に開いているという事実だけだ。
Firefoxユーザにはこの方法をとる人が多いように思う。あるタブを基準にしてグループ管理し、必要なくなったらそのグループごと破棄する。最終的にはこの方法がデファクトスタンダードになるような気がする。
複数のグループを作ってブラウズしていると、いつの間にかタブの色がバラバラになってくる。そうなったときに分かりにくい。色によるグループ化が表示位置によるグループ化に負けているのだ。グループをグループとして視覚的に認識するのが難しい。もちろんグループをベースにしてタブの表示位置を整理するアクションを用意しておき、その手間をかければ解決する。しかしそんな一手間は望んでいない。
また慣れないキーボードショートカットでグループを切り替えねばならない事も移行期の弊害にはなるだろう。が、これは慣れの問題だ。
さらに進んでくると多段的なグループ化が望まれるのかもしれない。それに対応した表現形態はどうなるのだろうか。これを考えているとわくわくする。
特別な実装無く実現可能なものがタブをウィンドウの使い分けだ。多くのOperaユーザはこれをグループ化の代わりとして使っているようだ。だが、私の場合これが理想に近い形だったりする。
グループを切り替えるときにはOS標準の方法で切り替えればよいため、キーボードショートカットを別に覚える必要はない。また、ウィンドウが分かれるため別のグループのタブを邪魔に感じることもない。ドラッグ&ドロップすれば他のウィンドウへタブを移動することだって苦ではないし。
多段的なグループ化が要らないのであればこれで必要十分。おそらくこれがOpera開発陣の思考なのではないか、とまで最近は感じているほどだ。
蛇足1。
仮にOperaが純粋なタブブラウザだったとしても表示位置を基準にした管理方法は提供されないような気はします。ああ、OperaはMDIブラウザですか。
という反応が暗に示しているようなMDIだからという理由ではないと思う。別にやろうと思えばできるわけだし。それを敢えて実装しないのはメニュー項目数が増えることを嫌っているかもしくは必要性が理解されていないかのどちらかでしょう。
そういえば、キーボードでウィンドウ間のタブの移動ができない件はどうにかして欲しいですね。要望を出そうと思い立った所存です。それとも自分が知らないだけで実はあるのかな……。
蛇足2。
自分が使わないからと言って不要な機能だと思うのは良くないよね
というコメントが私の「Opera?アクティブタブより左もしくは右のタブを全て閉じるの機能が ないなんて論外だ。」いつこの機能を使うのか知りたい。
に対するものなのであれば、それは誤解です。純粋な疑問として問うただけに過ぎません。